大地讃頌

 僕達は田舎の温泉地に来ていて近くの農場を散策していた。

「綺麗な場所ね」
「日本は実りの秋。というからね。天高く馬肥える秋と言うくらいだからこの時期は農産物がとても美味しいんだよ」
「じゃなくて張々湖肥える秋じゃねえの」
「なにおぅ、お前さんだって肥えているじゃないアルか」

 漫才コンビのブリテンと張々湖の不毛な言い合いに苦笑しながらも気持ちよさそうに木の株に腰かけ、ジェロニモは早速、精霊達と交信し各自各々自分の世界に入っていた。

「そういえば中学校の時に大地讃頌と言う合唱曲を良く歌っていたな…」
「その曲どんな曲なの?」
「曲はこんな感じで、詩は…」

母なる大地の ふところに
我ら人の子の 喜びはある
大地を愛せよ 大地に生きる
人の子ら その立つ土に感謝せよ

平和な大地を 静かな大地を
大地を褒めよ 讃えよ土を
恩寵おんちょうの豊かな大地
我ら人の子の
大地を褒めよ 讃えよ土を

母なる大地を 母なる大地を
讃えよ 褒めよ 讃えよ土を
母なる大地を ああ
讃えよ大地を ああ

大地讃頌 なぜ卒業式に歌うの?歌詞の意味は?

「良い曲ね…。私たちは大地と共に暮らしていくから本当に大事にしなくてはいけないわね。」
「そうだね…だから卒業式とかで歌われるだと思うよ」

 そこにギルモア博士が話に割り込んできた。

「そうそう大地は大切じゃて…。所詮我々はちっぽけな存在だからこそ、大地を含め自然は大事にしなければいけないんじゃ。」

 

さいごに

 この曲は混声合唱とオーケストラのためのカンタータ「土の歌」の終曲(7曲目)になります。

「土の歌」は、キリスト教徒であり、太平洋戦争を経験した広島出身の作詞者・大木惇夫が、反戦・反原爆の立場から平和を訴える内容。

大地讃頌 なぜ卒業式に歌うの?歌詞の意味は?

 反戦、反原爆なんてもろ009と相通じるものがあるじゃないですか…という事で今回のネタにさせてもらいました。この曲が良いと思われている方がいる限り日本は戦争に進むことはないと思いたいですね。
 それでは全曲の紹介です。

混声合唱とオーケストラのためのカンタータ「土の歌」全曲
第1楽章「農夫と土」
命のかてを創り出す土に種をまく農夫。種子をはぐくむ土こそ人間の希望。

第2楽章「祖国の土」
たしかな大地、祖国の土を踏みしめる喜び、尊さ。

第3楽章「死の灰」
広島、長崎に落とされた原爆と死の灰

第4楽章「もぐらもち」
「火の槍におびえる者は 死の灰をおそれる者は もぐらの真似をするそうな」
「もぐら もぐら 笑ってやれよ 人間を」

第5楽章「天地の怒り」
新約聖書「ヨハネの黙示録」をほうふつとさせる天災、天変地異

第6楽章「地上の祈り」
「戦争の  狂気をば  鎮めたまえ」。
「ヨハネの黙示録」では、第七の封印が解かれた後、聖徒らが祈りを捧げる場面がある。
「ああ 栄光よ ああ 地の上に平和あれ」。
「栄光」は「神の栄光」を表すことが多い。キリスト教的な表現。

第7楽章「大地讃頌」
最終曲・フィナーレ。

大地讃頌 なぜ卒業式に歌うの?歌詞の意味は?
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