ある日の夕方、リビングにて寛ぐ00ナンバーの面々。その時、
「皆、儂のカッコ変じゃないかの?」
と言う声がしたのでドアの方へ向いて、一斉に固まった…。
暫くして、最初に硬直から解放されたのはフランソワーズであった。
「あの~どうしてそんな恰好を?」
「イヤー、シャワー浴びて服を着ようとしたら、これが置いてあったのじゃよ。出すとき間違えたのかの~。どう考えても女物じゃし裸じゃだめだと思ったので着て来たんじゃが、やっぱり似合わなかったのかの?」
自分のものと女物、間違えるはずがない。それ以前にそんなもの着るか?とツッコミどころ満載だが全員言わないでいた。
「いえ、お似合いですわ~」
とフランソワーズ。続けて、
「あちらでお化粧してあげますわ。博士」
と博士を連れて自分の部屋に連れて行った。
”あれ、似合うか?”
”フランソワーズ、老眼になった?”
”それ以前にフランソワーズの仕業なんじゃ”
と言う声がリビングに残されたものから囁かれていた。
「似合うかの?」
と言う声がしたので振り向いたらまた再度全員固まってしまっていた。もう一度恥ずかしそうに、
「似合うかの?」
と聞いてきた。
ギルモア博士の格好は先程の女の物の服、バッチリの化粧、パンプス、博士の白髪には真っ赤なリボンが付けられていた。ゼロゼロナンバーのメンバー全員吹き出しそうになるのを必死にこらえていた。
それに気づかないギルモア博士。
「そうか、似合うか」
ともうノリノリでダンスを踊っていた。
「よし、この姿コズミ君にも見せよう」
と玄関先に向かおうとする博士を
「博士、それだけは絶対辞めて下さい~。」
「俺たちの恥になりますから、辞めて~。」
と必死になって止めていた。
「何じゃ似合うんじゃなかったのかの?」
「それとこれとでは話は別です。」
しぶしぶ着替えに部屋に戻るギルモア博士。
それを見ていたフランソワーズはちょっぴり残念そう…
(残念、コズミ博士あのままの格好であったらどのような顔をするのか楽しみだったのに…。まあいいわ、次は誰を女装させようかしら。)
フランソワーズは誰を女装させて遊ぼうと次の計画を練っていた。
…さてどうなることやら。
終わり
コメントを残す