第3話 子供食堂

今日は毎月恒例の芋煮会(いつからだ?)
 スカール様がサイボーグマン達を激励しながら準備に勤しんでいた。
「スカール様。芋煮会の準備が整いました。」
「よし。準備が出来終わった者たちから先に食べだしていいぞ。」
 と言ってる時に一人のサイボーグマンがおずおずと話掛けてきた。
「あのう。スカール様。ちょっとよろしいですか?」
「どうした?」
 と言った先に幼い兄弟が指を咥えてこちらを眺めていた。スカールはそちらの方に歩いて行った。それを見ていた他のサイボーグマン達はこの子達の運命が悪い方に進むと誰もが思っていた。
 しかし、
「どうした?坊や達」
 という言葉にびっくり仰天。さらに
「僕たち、何も食べれてないの」
「可哀そうに。ご飯食べれてないのか。よし。親御さん達もここにつれておいで」
「えっ。いいの?」
「子供は国の宝というからな」
 大喜びで立ち去る子供たちを見送りながら、
「これからこの芋煮会の会場を子供食堂とする!」
 一瞬呆けるサイボーグマン達。
「聞こえなかったのか。子供食堂を準備に取り掛かれ!」
「了解!」と言いながら消えるサイボーグマン達

 その30分後、無事に子供食堂の体裁を整え、数家族を迎え入れ、芋煮が振舞われた。
 帰り際、その家族達に寸胴鍋いっぱいの芋煮がお土産として持たされたとさ。
 めでたしめでたし。

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