ギルモア研究所ではハロウィンが終わった後でも仮装大会をして、張々湖飯店で夕飯を食べるのが恒例になっていた。
今、フランソワーズはギルモア研究所で男性陣のお化粧に余念がない状態であった。
「ちょっと~動かないでよ…」
女性向け用のメイクに余念がないフランソワーズ…。というもの他の面々は軽いものだけでOKでブリテンと張々湖は料理の準備の為免れていたが、ジョーだけはメイクがしっかりと施されていた。
「はい。今日の衣装はこれ」
と渡されたのは全員が辟易する程の際どい女性ものの服、プラス下着であった。
「え~俺らこんなもの着るの?」
「そうよ、文句ある?じゃあ、私はあっちで支度してくるわね…絶対見ちゃダメよ…」
と部屋に入ってしまった。服を見て固まっている男性陣は
「どうする、これ?」
「着たくないけど、文句も言われたくないしな…」
としぶしぶ服に袖を通した彼らは際どいと思っていたがそれほどでもないと思って安堵していたが、ただ一人の衣装だけはもの凄く際どかった。
ジョーの着ている衣装はチャイナドレスだったが、スリットが大きく開き太ももが良く見え女物のパンティーを履かされているせいか大事なものが見えそうな状態であり、胸が大きく開いた状態であった。
勿論ジョーは嫌がり自分の服は下着もろとも何処かに持って行かれ、その服を着ざるを得ない状況になっていた。
「あら?全員似合うじゃない?」
と現れたフランソワーズの格好はベルサイユのばらに出て来るオスカル(衛兵隊バージョン)であった。
「酷くない?それ」
とジョー…。
「だってオスカルは女性だし…僕たちは女装で本来は君も男装にすべきなのにそれって…」
「あら?良いじゃない…ベルばらのオスカルってかっこいいし、憧れるわ…」
『確かに彼女、男装の麗人でカッコいいのだけど短命(肺結核になり、バスティーユで撃たれて命を落とす)だしな…』
と思っていたが言わずにおいておいた。
全員の準備が整い場所を移動して張々湖飯店に到着した面々だったが、フランソワーズの格好を見たブリテンは何を思ったのか、アンドレ・グランディエの格好に変身してそれまた他の面々からブーイングがあったのはいうまでもない…。
「僕達はバッチリ女装しているのにブリテンはズルい」
と…。
場所を移動している時に近所の子供達に見られ
「怖いよ~。」
と大泣きしたのは言うまでもない。
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